庄 屋
【庄 屋】写真17
[高さ16cm]
[茅舎](クズヤ)といい、田舎の一軒家の家みたいな石に何故か人気があります。
最近の家屋で、一軒家の趣をもつものを見ることがないのに、茅舎石は穏然とした人気を保っています。
事によると、盆栽の添え物として重宝されているからでしょうか。
揖斐川町の下流に架かる橋、[三町大橋]の東側に[堀さん]の家があります。
この家の先々代でしょうか、三町大橋が出来る前に渡し船を家業にしておられたと言います。
揖斐川には渡し船の船頭さんで、船を漕ぎながら川の水の下を眼で追っていて、良い石を集めている人がいると聞かされていました。
家の中と庭に多くの石を積み上げておられたこのお家に辿り着いた時、迷わず『あの船頭さんの家だ!』と、大喜びしました。
揖斐川に石が少なくはなりましたものの、今でも、拾われて積み上げられています。
交渉が纏まれば売って貰えます。
その家の裏塀にこの石は置かれていました。
平成11年のことです。その場所に、もう何十年も置かれた儘でいたようで、発見したときにもう古びた様相でした。
屋根の芯がしっかりしていて、ひさしが真っ直ぐです。茅舎として雰囲気抜群。
私が持っている茅舎では最高のものです。
堀さんの家には、好き者の皆さんが沢山訪れますから、何十年もの間に、この石の姿に魅せられた人は何人もあったと思います。
が、何故か私の手元に来ました。嬉しいです。
次は[姿石]に行ってみます。姿石は主に人間ですが、生き物の姿の石も人気があるようです。
しかし、不幸にして、私は生き物の姿石を持っていません。