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 [左右38cm]

 

本文では写真7【春日野】としています。

 

この石が、現在の状態になるのには少し紆余曲折がありました。

 

石を始めた頃に拾ったこの石を切って貰いたいと、揖斐川の近くの或る石切断の人に依頼しました。

 

その人は手で持つ切断機で切っておられました。

この石は非常に硬質で叩くと金属音を発します。

その硬質さのせいだったかも知れませんが、底面が曲がって切れてしまいさまになりません。

 

肝心の静岡の武田切断所でも、この石は何故か嫌われてしまい、結局、家の庭に放置されていました。

 

ある日、家を訪れた沢田さんという菊石の専門家氏に発見され、その人の手によってこの姿となりました。

 

有り難いことであったと感謝すると同時に、今でも、石の切断は難しいと思っています。

 

まさに土坡石の典型のような格好をしています。

 

穏やかな山々が白い雲から顔を出していて【雲海】だという人もありますが、私は【春日野】と銘じています。