武 蔵 岳 

【武蔵岳】写真32

[左右31cm]

高溜まりへ

 

この石も吉根橋の河原で拾いました。

 

前の【高溜まり】より大分後のことです。

一時、この河原にブルトーザーが入り、石を根こそぎ持って行ってしまいそうな勢いでした。

 

そんな時期の或る日曜日。

彼らは休みです。

そこで掘り返して出てきた石を山に積んでいました。

その石の山の中にこの石はありました。

 

地中の可成り深くに長年にわたりあったものだったらしく、表面が深めに浸食していました。

 

手で擦っても手が傷つきますし、布は破れてしまいます。仕方なく軽くガラをかけて貰いました。

成功です。

 

もちろん、切り石ではありません。

 

蟹真黒らしきところもあり、また別の質のところありで、種々な質が混然としています。

一般に、質が混然としている部分が、複雑な格好になるようです

 

瀬田川石【大和】・庄内川石【久遠】・【松川山】とこの【武蔵岳】などは、質が混然としている部分が多くて、山水石となったものの典型でしょう。

 

庄内川の石にも、瀬田川石にもこの傾向が見られる感じがしています