[左右7cm]

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揖斐川の石です。

 

とても小さい石です。

 

変な格好ですが、結局は[山]を感じ取っている感覚が動いているのか、知らぬ間にこの石を見詰めてしまいます。

 

これも、本文に出てくる[集・中心的]を感じて、安心をし、さらに視線がよりどころを得る事によって、この石に魅せられて行くのであろうと私は思っています。

 

展覧会に出品し、沢山の石の中から、殊にこれに興味を持った人がありました。

 

そのお方は石を見慣れた感じの人ではありませんでした。しかし、何だかこの石に強く魅かれた様子が見られました。

 

人間の深い心理の奥底をくすぐるようなものが、この石にはあるのでしょう。

 

これぞ抽象的存在です。

 

自然に抽象的な雰囲気を主体にしている石を入手出来てしまうのは「運次第」で楽ですが、抽象的な石を得ようと努力するのは、かえって厳しい行いのように感じました。